久々に攻略記事も見ずに選択肢 DFS を敢行しています。本当に久々かも。最近は時間がないので、さくっと終わらせてしまうことが多かったんですが、このゲームではメインではない選択肢の先に深みのあるセリフがあったりと、尻尾までぎっしり中身が詰まっていますね……。
セカンドプレイからの攻略順は、茜妊娠エンド・遙エンド・水月バッドエンド・水月エンド、でした。
正直なところ、遙エンドの途中までふらふらと優柔不断な主人公に(自分のなーなーなプレイスタイルとしては珍しいことに)怒りにも近い苛立ちを感じていたのですが、遙エンドを実際に迎えて話がまとまり、また水月エンドへの分岐点でちゃんと遙に話す選択肢が現れることに気づいたお陰で、ずいぶん気持ちは収まりました。
自分が何に苛立っていたのかをあとになって考えてみると、どうも選択肢のつくりに問題があったような気がします。全体的に選択肢を選択する意図が裏切られるようなストーリー展開が多く、「選択肢を通じてストーリーを制御する」というアドベンチャーゲームのゲームたる所以がかき乱されていたんですよね。一般のアドベンチャーゲームのシナリオから考えるといかにも間違った選択肢を選んだときのような主人公の行動が、ストーリー上むりやり展開していき、それがどんな選択肢を選ぼうとも延々と続いていく、というのはかなりキツいものがありました。
脱線しますが、そういう意味では「YU-NO」はとてもよかったんですよね……。数日間をひたすらループしている主人公(とプレイヤー)が、同じ日々を繰り返すうちに得ていく知識を使って、自分の身近な人々に起こる悲劇を食い止めようというのが「YU-NO」の大まかな筋です。この「行動の仕方(=選択肢の選び方)によって幸せな結末を導く」というのがアドベンチャーゲームの大きなおもしろさの一つではないかと僕は思うわけです。もちろん、物語を読ませることが目的のデジタルノベルもそれはそれで本と同じおもしろさはあるわけですが、久しぶりに前者の意味で面白いアドベンチャーゲームをしたいかなぁ、と。
と、素人のアドベンチャーゲーム論は置いておいて、ストーリーの感想ですが、やはり、遙エンドと水月エンドに到達して、はじめてクリアしたという実感がわきますね。僕としては、水月エンドの遙がとても好きです。それよりも何よりも、全体的に慎二君が非常に好きで。この手のシナリオのゲームでこういうキャラクター配置になっていると、どうやっても男の親友というのは汚い役回りを少しはやることになるのですが、彼はどんな状況でも自分を見失わず、親友たちのことを考え続けています。もちろん、彼は一番外から見ていた人間だからかもしれませんが、それでもすごいですよね。彼を安易に汚さなかったシナリオライターさんに感謝(?)です。僕も誰かのためと思いながら、自分の勝手な押しつけだったり、自分のためだったりすることがよくあるはずなので、慎二君のように、遠くを見据え、時には自分の望みを切り捨ててまで、友人たちの人生を考えられる人間になりたいものです。
あぁ、僕も1章みたいな青春時代を過ごしてみたかったなぁ……(笑)